気がつけば、今年ももう2ヶ月が過ぎようとしています。本当にあっという間で、「結局何か進んでいるのだろうか?」とふと考えることもありますが、時間は容赦なく流れ、日々、さまざまな出来事が竜巻のように巻き起こっています。
事務所も相変わらずバタバタ。目まぐるしく動き続けていますが、ふと周りを見渡せば、みんな楽しそうにしている。それならいいか、と思いつつも、時にはちゃんと休みをとってほしいな、なんて思う今日この頃です。
そんな中、最近は秋田県の観光について考えることが増えています。
秋田県は「行ったことがない県」ランキングで常に上位に入り、先日の調査でもインバウンドの来県者数は東北六県の中でダントツの最下位という結果でした。観光が主要産業ではないという現実がありますが、それを“筆頭産業”に育てていくことで、秋田の未来を切り拓けるのではないかと強く感じています。
秋田には、全国に誇れる自然や文化、食があります。けれども、それが十分に伝わっていない、あるいは知られていない。何もしなければ状況は変わらない。ならば、少しずつでも新しい流れを作ることが必要です。
そこで、新たな取り組みの一つとして「あきた里山里海観光圏」を設立しました。
秋田市、五城目、男鹿を中心とした地域連携の“勝手連”観光団体です。この団体の発起人となったのは、「最近宿事業始めちゃった」メンバーたち——岡住修兵、寺田耕也、丑田俊輔、栗原エミル、東海林諭宣。
宿を運営しながら、地域と深く関わり、それぞれの視点で秋田の魅力を発信し、観光の新たな可能性を模索しています。
秋田市は、言わずと知れた食と酒のまち。きりたんぽやしょっつる鍋はもちろん、地元の人たちに愛されるレバニラやイワシポテトフライなどのローカルフード、日本酒の奥深さも楽しめる場所です。
五城目町は、森山を中心とした里山の魅力が広がるエリア。四季折々の自然の美しさが楽しめ、都会にはない穏やかで豊かな時間が流れています。
そして男鹿は、言わずと知れた海のまち。豪快な海の幸、雄大な景色、そして伝統文化の「なまはげ」が息づく場所です。
しかし、これらの魅力をただ発信するだけでは不十分です。
世界中の人々に秋田に来てもらうためには、ここでしか味わえない体験を提供することが重要です。
例えば、
・魚を釣って、新鮮な魚をその場で味わう
・里山の恵みを活かした持続可能な農業体験
・地元の酒と郷土料理の特別なペアリング
・山菜を取って料理して食べる
・地元の人だけが知っている隠れた名店巡り
どれも、普段の秋田。だけど、これこそが秋田の醍醐味。
そして、この三つのエリアの魅力をつなぎ、新たな観光の形を生み出していくことが、あきた里山里海観光圏の目指すところ。
目標はただ一つ——世界中から秋田に来てもらうこと。
そのために、今できることを少しずつ、知恵を出し合いながら形にしていこうと思っています。小さな一歩の積み重ねが、いつか大きな流れを生み出すはずだから。
森長旅館もグランドオープンに向けて、新たな挑戦を続けています。どんな展開が待っているのか、ワクワクしながら準備を進めています——。
楽しい街は自分たちで育てる。